中古車現車確認時に使えるテクニック

現社確認時に使えるテクニック。
要練習ですが見方さえ知ってしまえば悪いお店と営業マンに騙される事なく、不利になる事なく、むしろ有利に交渉も進められます。
痛いところ突かれたら弱くなりますよね。
『事故なしでめちゃくちゃいいっすよ!』
って案内されても鵜呑みにせず、しっかり見極めて嘘ついてたら突っ込んでしまいましょう。
大きいお店はコンプライアンスを重視するので嘘つけないし、誤った情報であれば改善をしなければなりません。
小さなお店は出るとこ出ちゃえばいいです。

なぜここまで言うか
普段から数え切れないほどの車を査定してきましたが、一般のお客さんが見落として「これ、事故車じゃん…」と後から気づくケースを何度も見てきました。

見た目がキレイでも、
✅ 実は骨格まで修復された修復歴車だった
✅ 安く買ったつもりが、売るときには査定額が半額以下だった

こんな悲しい失敗をしないために、
ここから先では、**査定士だからこそわかる“現車確認の極意”**をお伝えします。
この続きを読めば、

✔️ 営業マン任せにせず自分で本当の状態を判断できる
✔️ 買ってから後悔する可能性を限りなくゼロにできる
そんな知識が手に入ります。

プロが見抜く外装・構造チェックポイント

🔍 1. 外装の写り込みで判断

✅ 無補修外装
→ 均等に景色や光を反射する。歪みなし。

✅ 再塗装・板金歴あり
→ 反射が不均一。波打ちや歪みが見えたら何かしらの修理歴がある可能性。

パッと見て分からないよって場合の私の見方
駐車枠があれば、駐車枠の線がボディに映る位置に立って下さい。
そして目線を上下させ、ボディの上から下まで線を写します。
その時に反射の仕方が変わる場所、違和感のある場所があれば近づいて確認。
艶が違う、ザラザラしてる、ゆずっぽい表面になっている、気泡が入ってるっぽい様な仕上がりならば塗装しています。
ただ、これが分かったとしても修復歴と断定はできません。
フレームは問題なく、外板パーツの交換または修理をしただけの可能性があります。


🔍 2. パーツのエッジ(端部)の質感

✅ 新車・無補修
→ エッジは滑らか。

✅ 塗装・交換歴あり
→ 表面は研磨されツルツルでも、エッジ部分は研磨されずザラザラしていることが多い。

修理などで塗装した後は仕上げに研磨をします。
この研磨作業の際にエッジ部分や奥の細かい所は研磨機械が届きません。
またエッジ部は塗料が乗りにくく、研磨するとハゲや割れにつながる為研磨しません。
触ったら一発で分かります。
ただ、これが出たとしても修復歴と断定はできません。
フレームは問題なく、ドア交換または鈑金しただけの可能性があります。



🔍 3. サービスホール部の色(ドアやボンネット内側)

✅ 純正新車状態
→ 下地塗装色はグレー。

✅ 交換品・供給品
→ 黒色が多い。

これ見始めたらプロです。
どこを見るかと言うとドアの縁にある黒いゴム栓みたいなのを外した先にあったり、パワーウィンドウを全下げしたらドアの中が見えるので、ライト照らして見る。
ボンネットを裏側から見てサービスホール(空洞箇所)を斜めから覗き込む。真正面からは誤魔化し塗装でグレーに塗装されている事が多々あります。しっかり奥を見たら黒い事があります。
トランクドアのケーブルを通している箇所のカバーを外すと、ボンネットと同じく見えます。


🔍 4. ボルト・ネジ止め部の傷

✅ 未着脱
→ 片側にしか傷がつかない。

✅ 取り外し歴あり
→ 両側に傷。緩めた・外した痕跡。

普通ボルトって閉めるだけならネジ頭の一辺に対して片方にしか傷つかないですよね。
両側についているとしたら…?
ネジを外している可能性あります。
また塗料が付いているネジは回した跡があれば塗装が剥がれている形跡あります。
たまに誤魔化しで塗料つけている事もありますが、艶々だと後付け塗料の可能性高いです。
新車状態だと本来見えない箇所なので艶は出てません。
ただし、ネジが回っているからといって修復歴とは限りません。
調整や交換の可能性があります。

が、ドア外すと言う事はよっぽど何か大きな事があります。
故障かもしれないし大きな事故による修理かもしれない。
怪しさが一気に跳ね上がります。


🔍 5. ウェザーストリップ内の溶接確認

査定士は怪しいと感じたら、
ドア内側のウェザーストリップ(ゴム)を外し、スポット溶接跡を確認します。

✅ 溶接跡が均一でない
✅ 裏側に焦げ跡
✅ スポット周辺にサンダー削り跡

これらは修復歴ありと判断する重要ポイントです。

ここからが本領発揮です。
ドア類のボルトが回っていると判断し、ドアやフェンダー、ボンネットバックドアの内側(裏面)の色が純正のグレーではなく黒であれば非常に怪しいです。
後述の7.8も見つかれば、ここまで見るべきポイントになります。
これやるのは勇気入りますが、しっかり見て怪しい場合は見る必要があります。
査定士はここ必ず見ています。
ここのスポット溶接が再溶接されている、サンダー跡がある、鈑金跡があるなどあれば修復歴車となります。
ウェザーストリップ外すまで出来んわって方は塗装見て下さい。
急に色味が変わったり艶が出ていたりと変化点があればアウトです。


🔍 6. ボンネット内の骨格溶接確認

ボンネットを開けて、サイドメンバーやコアサポート(ラジエーターを支える部分)の溶接跡を確認。

✅ スポット溶接が均一か
✅ 焦げ跡や削り跡がないか

溶接跡が荒い、焦げがあれば骨格修正歴の可能性大です。

他にもフロントインサイドパネルの先端部に修正機の掴み跡があればアウト。
分かりにくいんですけど査定士は見ます。
ここの判断はバンパーが変えられている跡があり、フレームのねじ止めが外されている形跡を確認する。外された形跡があれば、修正機の掴み跡と再溶接跡を見ます。
フレームが修正されている=修復歴車です。


🔍 7. トランクルームのシール・溶接確認

✅ シール(コーキング剤)の色が不均一
→ 事故で損傷した箇所を交換・修理し、新しいシールを塗布している可能性。

✅ 特にリアパネル周辺
→ 追突事故歴が疑われるため、下取りや安全性に影響。

これ見つけにくいです。
内張剥がさなきゃいけないので…
でも、これが見つかるとアウトです。
トランクルームは骨格に当たるのでケツ事故確定の修復歴車となります。
ただ、トランクからリアバンパーの間にあるリアエンドパネルが交換損傷程度では修復歴に当たりません。ここは外板パーツなのでドアと同じ扱いです。不思議ですが。。
内張剥がさないで見る方法としては、車体下から覗き込むしかありません。
下から覗き込んでライトを当てるとわかります。

または、トランクドアの交換を見つけて下さい。
ネジ回し跡など。
そこからリヤフェンダーパネル(リアタイヤ上の部分)を観察して鈑金または塗装跡や繋ぎ目を見つけて下さい。
それらがあれば大体なんか大きな事があったと分かります。



🔍 8. 各パーツのシーラント状態

✅ 工場出荷状態
→ 焼き付け硬化され、ロボット塗布なので形状が均一で硬い。

✅ 交換修理部品
→ シーラントが不均一で柔らかく、
→ 爪で押すとプチプチ音がすることがある。
→ リボンタイプのシーラントはカーブでヨレや浮きが出やすく、端が鋭く浮いていることも。

めちゃくちゃ分かりやすいです。
爪立ててプチプチしてみて下さい。
気持ちいい感触があれば交換しています。心は気持ち良くない。
ただし、これだけでは外板パネル交換程度の可能性もあり修復歴断定は弱いです。


◆ まとめ

これらのポイントを知っていると、
✔️ 営業マン任せにせず自分で判断ができる
✔️ 本当に良い車を選び抜くことができる
✔️ 将来の下取り時に「こんなはずじゃなかった…」を防げる

超専門的な内容でしたが、買う時の確認項目として非常に有効かつ、ここまで知っていると営業マンは舐めた態度してきません。ビビってきます。
そして売却査定時に悪い営業マンの嘘評価を防ぎ、あなたの車の売却額を守れます。

確実な知識で大切な車選びに活用してください。
ここまでお読み頂き、ありがとうございます😊

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